景気下振れリスクに十分注意、日本経済再生に全力=野田首相

野田佳彦首相は27日午前の参議院本会議で、
欧州債務問題による海外経済の下振れや円高など、
景気下振れリスクに十分注意したいとの考えを示した。

さらに、日本経済の再生に全力で取り組み、
中長期的に持続的な経済成長につなげると語った。

中曽根弘文議員(自由民主党たちあがれ日本無所属の会)の
代表質問への答弁。

野田首相は来年度の国内景気について「復興需要などで緩やかに
回復していくという経済の基本的見方は、日銀や国際通貨基金IMF)、
民間機関の平均的な見方と大きな違いはない」とした上で
「欧州政府債務危機の影響などによる海外景気のさらなる下振れ、
円高の進行やそれに伴う国内空洞化の加速、電力供給制約などの
景気下振れリスクには引き続き十分注意していきたい」と語った。

その上で「日本再生のための数多くのプロジェクトを盛り込んだ
2012年度予算は経済再生の次なる一歩だ」として
2012年度予算の早期成立を図る考えを示した。

円高とデフレ克服については「歴史的な円高と長引くデフレを
克服するため、金融政策を行う日銀との一層の連携強化を図り、
切れ目ない経済財政運営を行う」との考えを改めて示し、
「日銀には政府とのさらなる緊密な情報交換、連携のもと、
デフレ脱却に向け適切かつ果断な政策運営を期待している」と語った。

さらに「日本再生戦略を年央までに策定し、官民一体となって
着実に実行するなど、日本経済の再生に全力で取り組み、
中長期的に持続的な経済成長につなげていく」との決意を示した。