原発稼働ゼロでも「夏乗り切れる可能性」=枝野経産相

枝野幸男経済産業相は27日の閣議後会見で、
原子力発電所の稼働が全くない場合でも
電力需要に対応できる可能性はあるとの認識を示した。

同相は「電力使用制限令や日本の産業に大きな影響を
与えることなく乗り切るための検討は進めている」と述べた。
現在全国の原発54基のうち稼動しているのは3基。

4月末に北海道電力泊原発3号機が定期検査に入り、
他の原発の再稼働がないと国内で稼働する原発はゼロとなる。

枝野経産相原発の再稼働について「原発
この夏どのくらい利用されるのか、されないのかは、
安全・安心という(電力需給とは)全く別次元で
結論が出るので、どうなるかわからない状況だ」と述べた。

政府の試算では、原発稼働ゼロで一昨年夏並みの
猛暑となった場合、最大電力に対する供給力が全国で7%不足する。

稼働ゼロで夏の需給を乗り切れるかどうかについて
枝野経産相は、「もし全ての原発が利用できないと
電力需給は相当厳しいと予想されている。
節電のお願いはしなければいけないが、
電力使用制限令によらずに乗り切れる可能性は
十分にある」と述べた。

根拠については「数字も含めて様々な検討を進めている」
としたが、具体的には示さなかった。

東京電力への公的資本注入に関して同相は、
「全く決めていない」としながらも、
「東電の話ではなく、一般論として税金を利用して、
(対象企業に対する)権限や責任を負わないのは
納税者に対して無責任だと思う」と述べ、東京電力
公的資金を注入するには、議決権の確保が必要との認識を示した。