欧米景気の行方が気掛かり

今週の為替相場は、基本はユーロ問題を
意識していく展開が想定されます。

引き続き、ギリシャのデフォルトが
大きなテーマになりそうです。

ギリシャと民間債権団の交渉は、
直時間がかかる感じです。

これまで、幾度も延長され、その度に、
合意は近いとの見方がされていましたが、
それは何度も反故にされました。

結局、ギリシャを巡る債務問題は
解決に遠いとの印象を持っています。

民間債券団からは、ECBも
損失を被るべきとの指摘が強まっています。

これに対し、ECBはその問題については
否定的な見解を示しています。

これも、問題解決のネックになっているようです。

さらに、格付け会社は欧州の格下げを続けています。

先行きの経済見通しも、徐々に厳しいものに転じています。

今後発表される経済指標で、欧州の景気が
厳しい状況になっていることが確認できれば、
それだけでユーロ売りが強まる可能性が出ています。

一方、ドルは、ユーロの材料で、
ユーロが一進一退する動きを睨んだ動きです。

米国では景気指標は堅調なものが少なくありません。

今週は雇用統計の発表がありますが、
雇用統計は一時ほど、悲観的な見方は出ていません。

米国だけで見れば、米景気は回復傾向に
歩んでいるのではないか、そんな見方が出来ると思います。

ただ、ユーロ圏の景気が悪化すれば、
それは米国にも波及する、そういう見方が強い分、
米景気の堅調な動きだけではなく、ユーロ圏次第で、
米景気が悪化するという見通しが出ていることが、
不安材料です。

今週の雇用統計も、予想対比で悪化するようなことがあると、
予想外のドル急落の可能性があると思います。

円は、引き続きユーロとドルを睨んだ動きが想定されます。

円が主体的な動きをする材料には乏しいと思います。

予想レンジは、
ドル円が73.80〜78.80円、
ユーロ円が97.20〜103.20円、
英ポンド円が114.20〜122.20円、
ドル円が76.20〜83.20円。