G20は欧州危機が中心議題、「ボルカー・ルール」に懸念も=安住財務相

安住淳財務相は24日の閣議後会見で、25日から
メキシコで開催される20カ国・地域(G20
財務相中央銀行総裁会議では、
欧州危機が中心議題になるとの認識を示した。

日本からは、日本経済の現状、財政再建に対する
取り組み状況やアジア経済全般などについて説明するとした。

米国が今年7月から順次実施する予定の金融規制案
ボルカー・ルール」について「金融規制が強過ぎて
米国以外が不利益を被る可能性がある」ことや、
「市場活性化に反することもあり得る」との懸念を表明。

1月に来日したオズボーン英財務相ともこの点で認識を共有し、
米財務長官にはこうした考えを伝えてあることを明らかにした。

G20の日米財務相会談で議題とする可能性をにじませた。

一方、G20で取り組み姿勢を説明するとした財政再建は、
小沢一郎民主党代表が消費税増税法案への反対姿勢を
明確にするなど足元で揺らいでいる。

安住淳財務相は「法案の提出準備を淡々と進めていく」としたが、
来月の法案提出に向けた閣議決定のめども立っていない。

2012年度予算案も年度内に自然成立する3月2日までの
衆院通過が見送られる事態で、年度内成立の見通しが
不透明な状況となっている。

安住財務相は「厳しいが、衆参合わせ、
年度内成立を是非お願いしたい」と呼び掛けた。