ユーロ圏、3月に救済基金の能力見直しへ=G20最終声明
20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)の最終声明によると、
ユーロ圏は3月に救済基金の能力を見直す方針を示した。
声明によると、G20は4月の会合で国際通貨基金
(IMF)財源強化の進捗状況を見直す方針。
声明は、ユーロ圏債務危機の安全網について「ユーロ圏諸国は
3月に支援ファシリティーの能力を見直す。これは、
現在進められているIMFの財源動員をめぐる議論に
必要不可欠なインプットを提供する」と明記した。
IMFの資金増額については「IMFの財源をタイムリーに
確保する選択肢を検討している」と指摘。
「短期的には幅広いIMF加盟国との2国間借り入れや
証券購入契約を通じてIMFの財源を増額するのが
適切との認識で一致した」とし、「4月の次回会合で
この戦略の進捗状況を点検する」としている。
世界経済については「2012年の成長見通しは穏やかで
下方リスクは依然高い。先進国の成長が弱い一方で、
新興国経済は減速しているものの、より力強い拡大を
みせており、国際的な経済環境は依然として一様でない」と指摘。
「構造的問題や不十分な世界的不均衡是正、開発の格差、
高水準の公的及び民間の債務、不透明感が引き続き
中期的な成長見通しを圧迫している」 としている。
原油高については「原油価格の上昇リスクを警戒している。
産油国の十分な供給に対するコミットメントを歓迎する」と表明した。