中国銀行監督当局、地方金融公社など引き続き監視

中国銀行業監督管理委員会(CBRC)は24日、年次報告書を発表し、
地方政府傘下の金融公社や不動産融資の
リスクは制御されているとした上で、
引き続き厳格な監視態勢をとると明らかにした。

CBRCは、合法的な銀行システム、不透明な
「シャドー・バンキング(影の銀行)」セクター、
闇金融市場の間には、危機の連鎖を防ぐ「防火壁
ファイアウォール)」を構築したと指摘。

「地方金融公社のリスク拡大防止に
強い姿勢で臨む」としている。

また不動産融資リスクの監視態勢を
改善・強化するとした上で
「不動産融資リスクの水準は
持続的に低下している」との見解を示した。

海外需要の低迷によって
もたらされるリスクも注視し続けるとし、
「欧州における景気後退リスクは
高まっている」と指摘した。

CBRCによると、中国の銀行システムにおける
不良債権総額は、2011年末時点で1兆0500億元に減少。

不良債権比率は1.77%となり、
前年から0.66%ポイント低下した。

商業銀行の自己資本比率(加重平均)は2011年末時点で
12.71%で0.55%ポイント上昇した。

CBRCは、中国の銀行が小規模企業や
農業セクター向け融資増加を促されると指摘した。