ESM、銀行への直接注入可能になる可能性低い=ユーロ圏当局者

ユーロ圏の当局者は26日、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)や、
常設の金融安全網である欧州安定メカニズム(ESM)が、
各国政府を仲介せずに直接域内銀行の資金注入ができるような
制度変更で合意に至る可能性は低いとの見方を示した。

26日付南ドイツ新聞は、欧州中央銀行(ECB)や
ユーロ圏諸国が域内行の支援策として、資金繰りの
悪化した銀行がESMから直接資金注入を
受ける仕組みを検討していると伝えた。

同紙によると、一部のユーロ圏諸国が今後2週間で
資金難の銀行に直接信用を供与する方法を検討する模様。

この報道について当局者は、直接融資への支持が
一部であるかもしれないが、実現の可能性は
極めて低いと指摘した。

ESMは政府を通じて銀行への
資金注入が可能となるよう設計された。

このルールは既に、7月にも発効するESM条約に
盛り込まれており、一部諸国は既に批准している。

別のユーロ圏の当局者は、既にESM条約の準備段階で
直接融資をめぐり議論されており、再度提起される
可能性はないと指摘、フィンランド、ドイツ、
オランダの合意が得られないとしている。