S&Pがスペイン格付け2段階引き下げ、見通しは「ネガティブ」

S&Pは26日、スペインの長期ソブリン信用格付けを
「A」から「BBB+」に2段階引き下げた。

景気や銀行セクターの状況が悪化し、財政が当初の
想定以上に悪化するリスクがあるためとしている。

S&Pは今回、短期ソブリン信用格付けも
「A─1」から「A─2」に引き下げた。
長期格付けの見通しは「ネガティブ」。

S&Pは声明で、経済の縮小で、財政状況が
今後悪化する可能性が高いと指摘。

また、政府が国内銀行セクターに一段の金融支援を
行う必要性が高まるとし、その結果、スペインの純債務が
一段と拡大するリスクが高まっているとの見方を示した。

欧州レベルで積極的な措置を講じなければスペインの状況は
さらに悪化する可能性も指摘。

支援のための財源拡充や銀行を直接支援するメカニズム構築などを
挙げ、ユーロ圏レベルの危機対応を求めた。

ムーディーズ・インベスターズ・サービスはスペインを
「A3」に、フィッチ・レーティングスは「A」に格付けしている。
見通しは両社ともネガティブ。

主要格付け会社による格下げは、
昨年12月に発足したラホイ政権にとって初めて。

経済省の報道官は、政府が発表した改革はリセッションに
陥った経済を活性化する効果をもつが、S&Pの措置は
それを考慮していない、とロイターに語った。