バイトマン独連銀総裁、ユーロ圏共同債を否定

ドイツ連銀のバイトマン総裁は、フランスが求める
景気押し上げのためのユーロ圏共同債を否定し、
この議論に苛立ちを示した。

同総裁は仏ルモンド紙とのインタビューで、「ユーロ圏債が
現在の危機を解決すると考えるのは幻想」と指摘。

高債務国の景気押し上げには歳出拡大ではなく構造改革が必要とし、
「支出を抑制する手段なしにクレジットカードは渡せない」と述べた。

総裁はまた、ギリシャが対外支援を受けるための確約を
順守しないようなら、金融支援を停止すべきとし、
「そうでなければ合意自体が信認を失う」と述べた。

欧州中央銀行(ECB)の銀行に対する長期流動性供給などの
対策を擁護し、時間を買う措置だと述べたが、
供給策にも限界はあると指摘。

モルヒネのようなものだ。痛みは和らぐが病気が
治るわけではない。銀行業界の調整が遅れる
というような副作用もある」と述べた。

ドイツの賃上げの可能性については、ユーロ圏の平均を
上回る可能性もあるが、インフレ期待を引き続き
十分抑制することが必要との見方を示した。