ユーロ離脱なら生活大幅悪化、所得半減に物価急上昇も=ギリシャ大手銀

ギリシャの銀行最大手、ナショナル銀行は29日、
ギリシャがユーロ圏を離脱した場合、国民の生活水準は
大きく悪化し、国民所得が半分以下に落ち込み、
インフレ率と失業率は急上昇するとの見通しを示した。

同行はギリシャのユーロ圏残留の是非を問う
6月17日の再選挙を前に発表した報告書で、
ギリシャのユーロ離脱リスクはもはや
論理的可能性にとどまらないと指摘し、
離脱が現実となった場合には劇的な
副次的影響が伴うと警告。

「ユーロ圏離脱はギリシャ国民の生活水準を
深刻に落ち込ませる」としている。

報告書によると、ギリシャのユーロ離脱により、
同国の1人当たり国民所得は少なくとも55%減少。

ユーロに代わる新通貨は対ユーロで65%下落、
リセッション(景気後退)が現在より22%深刻化すると予想。

さらに、現在22%前後の失業率は34%に上昇し、
インフレ率については現在の2%から30%に
急上昇するとしている。