ユーロ導入候補の8カ国、現時点でいずれも基準満たさず=ECB

欧州中央銀行(ECB)は30日、欧州単一通貨ユーロの
導入候補国である8カ国について、現時点では
いずれの国も基準を満たしていない、とする報告書を発表した。

報告書によると、うち6カ国(ブルガリアチェコハンガリー
ポーランドルーマニアスウェーデン)は、ユーロ導入前に
欧州為替相場カニズム(ERM―Ⅱ)に2年以上参加する、
という条件を満たしていない。

リトアニアラトビアは、
この条件をクリアしている。

また、全8カ国に関する懸念として、
中銀の独立性などを指摘した。

とくにハンガリーについて「同国の中銀法は、
中銀の独立性確保を定めた基準に沿っていない」
とする従来のスタンスを改めて示した。

ただ、ユーロ圏債務危機に解決の兆しが見えないなか、
ユーロ導入機運も後退しているようだ。

ラトビアのビルクス財務相は30日、公共テレビで、
ユーロ圏債務危機が沈静化しない限り、
ユーロは導入しないと表明した。

同国はこれまで、2014年の
ユーロ導入を目指していた。