ポルトガル、支援条件の財政赤字の削減目標は達成可能=首相
ポルトガルのコエリョ首相は25日、欧州連合(EU)と
国際通貨基金(IMF)による780億ユーロの金融支援と
引き換えに合意した財政赤字の削減目標が達成できる
との見方を示し、追加の緊縮財政策に議論が
及ぶのは時期尚早と述べた。
コエリョ首相は議会で「われわれには達成すべき
目標があり、それを達成できる」と述べた。
ポルトガルは、公共部門の賃金を
削減し、幅広い分野で増税を実施。
今年の国内総生産(GDP)は3%縮小する見通しで、
財政赤字の削減目標達成への足かせとなってきている。
ポルトガルは2013年までに財政赤字を
GDP比3%に引き下げることが求められている。
2011年は4.2%だった。
エコノミストはポルトガルが財政赤字の削減目標を
達成できず、予定する2013年9月からの市場復帰が
不可能となるリスクを指摘する。
エコノミストの多くがさらなる歳出削減が必要となる
可能性を指摘するが、コエリョ首相は「新たな財政緊縮策を
議論するのは時期尚早」と述べた。
22日に発表されたデータでは、消費の低迷を背景に、
1〜5月の中核公的部門財政赤字が前年同期比35%増加した。