米自動車市場は潜在需要が減少、高失業率や車離れに直面=報告書

コンサルティング会社のアリックスパートナーズは26日、
米国の自動車市場では5年前と比べて潜在的な自動車購入者が
500万人減少しているとするリポートを公表した。

高い失業率やコスト増、車離れの増加により、
業界は今後困難に直面するとしている。

一方、今年の米新車販売台数は1430万台に達し、
昨年の1280万台から増加すると予想した。

アリックスパートナーズのマネジング・ディレクターで、
自動車部門担当のトップを務めるジョン・ホフェッカー氏は
「仕事がなければ、自動車を購入しないのは
分かりきったことだ」と指摘。

「長引く雇用の低迷に加え、過去10年間に
(将来の需要を先取りする)販売促進策で1800万台以上の
販売が上乗せされたとのわれわれの推定を考慮すれば、
今後、業界にとって潜在需要が重要な問題であることは
間違いないだろう」と述べた。

同社は、人口動態要因により、北米における
潜在需要が最大で15%減少すると見込んでいる。

このうち約13%ポイントがベビーブーマー世代による
自動車の利用減、2%ポイントが若者の車離れが背景としている。

同社自動車部門担当ディレクターのマーク・ウェイクフィールド氏は
「米自動車市場は間もなく『N世代』の台頭に直面する。
これは『自動車の運転に対してニュートラル(nEUtral)』を
意味している」と説明。

「この世代はベビーブーマー世代と同じぐらい層が厚く、
成長過程で自動車よりもインターネットの影響が
大きかった世代だ」と指摘した。