ドイツは「それはできない」という姿勢を改める必要=ソロス氏

著名投資家のジョージ・ソロス氏は26日付の
フィナンシャル・タイムズ(FT)紙に寄稿し、
ドイツは欧州の財政及び銀行同盟創設に反対する
「それはできない」という姿勢を改める必要がある、
と批判した。

ソロス氏は、ドイツのメルケル首相は依然として、
スペインやイタリアの国債利回りが過度に高い水準に
上昇するのを阻止することを目指した
あらゆる提案を拒んでいると指摘。

メルケル首相は、全面的な財政統合や銀行同盟を
創設する前に政治統合すべきだという「非現実的」で
「理不尽」な考えを捨てるべきだ、と訴えた。

その上で、ドイツの対応によって、28〜29日に開かれる
欧州連合EU)首脳会議が「大失敗」に終わり、
ユーロ圏はギリシャがユーロ圏を離脱する可能性を
食い止める十分な「安全網」を構築できない可能性があると警告。

「それはドイツの狭量で自己中心的考え方に
合致するかもしれないが、人々の想像力を
かき立てる開かれた社会からほど遠い欧州を生み出す。
また、ドイツを帝国の中心に据え、周辺国を永遠に
劣後の立場に追いやることになる」と述べた。

ソロス氏はさらに、欧州は欧州中央銀行(ECB)と協力し、
債務削減基金を創設できる欧州の財政当局を設立する必要があり、
その基金がイタリアやスペインの債券を大量に取得すべきだ、
との考えを示した。