スペインやイタリアの利回り再上昇は懸念要因=伊首相

イタリアのモンティ首相は8日、ソブリン債利回りが
6月の欧州連合EU)首脳会議前の水準に
逆戻りしていることは懸念すべき問題で、
ユーロ圏の財務相による対応が必要、
との認識を示した。

先週末にはスペインの利回りが再び7%を突破したほか、
イタリアの利回りも6%を上回る水準に急上昇した。

モンティ首相は、仏エクサンプロバンスで開かれた会議に
出席した合間に記者団に対し「一部のユーロ圏諸国の
ソブリン債スプレッドが拡大していることは、
ユーロ圏の金融安定にとって懸念すべき問題だ」と述べた。

さらに「それは、金融政策をユーロ圏全体に効率的に
浸透させる上でも懸念要因だ」とした上で、
「ユーログループは、この問題や欧州理事会
抱えている他の問題に対応する必要があると
信じている」と語った。

スペインやイタリアの債券利回りがEU首脳会合前の
水準に戻っている理由については「スプレッドの拡大を
招いた要因はいくつかある。それには北欧諸国の
政治家による発言も含まれるが、個人的には、
それらは不適切だと考える」と述べた。

フィンランドやオランダは、ユーロ圏の
国債買い入れに反対する姿勢を示している。