6月の対外債券投資、生保買い越しで1年10カ月ぶり水準

生命保険会社が外貨建て債券への
投資を増やしている。

財務省が9日発表した6月分の対内対外証券投資によると、
生保による対外債券投資(中長期債)は
前月に続いて買い越しとなり、
その超過額は7923億円と2010年8月以来、
1年10カ月ぶりの高水準だった。

日本の債券市場では長期金利の指標10年国債利回り
節目の0.8%ちょうどに迫り、これ以上の高値を
見通しにくい状況だった。

欧米でも、ユーロ圏の財政懸念から米独国債の利回りに
低下圧力がかかっていたが、まだ1%台半ばの水準は
維持していたため、運用資金が海外に回った。

財務省は2005年1月から
現行制度での調査を始めた。

対外債券投資で生命保険会社による買い越しが
最も多かったのは、2008年4月に記録した1兆0573億円。

次いで2010年8月の1兆0004億円となっており、
今回の買い越し額は過去3番目の水準だ。

銀行などの対外債券投資も続いており、国内全体からの
対外債券投資としては1兆8546億円の買い越しだった。