韓国格付け「Aa3」に引き上げ、日本や中国と並ぶ=ムーディーズ

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、
韓国のソブリン格付けを「A1」から1段階引き上げ、
「Aa3」にすると発表した。

これは韓国にとって過去最高の格付けで、
日本や中国と並んだ。
見通しは「安定的」。

ムーディーズは格上げの理由として、
良好な財政ファンダメンタルズ、高い経済回復力、
銀行部門の対外ぜい弱性低下を挙げた。

ムーディーズは5カ月近く前に、韓国の格付け見通しを
「安定的」から「ポジティブ」に引き上げていた。

ムーディーズは、指導部が交代した北朝鮮との関係が
安定していることも格上げにつながったと指摘、
北朝鮮が中国との経済関係を強化する可能性があることは、
強硬な共産主義国家(北朝鮮)が指導部交代期に崩壊する
リスクが低下していることを示している」との認識を示した。

ムーディーズによる格上げを受け、韓国国債先物
序盤の安値から回復したほか、ウォン相場も下げからやや戻した。

今回の措置により、ムーディーズによる韓国の格付けは
フィッチ・レーティングス(A+)、S&P(A)に比べ、
1段階高くなった。

フィッチは2011年11月に韓国の格付け見通しを
「ポジティブ」に引き上げたが、S&Pは
北朝鮮の指導部交代に伴うリスクを理由に
格付け見通しを「安定的」としている。

アナリストは、ムーディーズによる格上げで、
長期的に海外から韓国への投資資金流入
促されるとみている。

ただ、短期的に見れば、海外の投資家は
すでに韓国資産の保有をかなり拡大しているため、
影響は限られる模様。

当局のデータによると、外国人投資家は1〜7月に
韓国の債券を5兆9100億ウォン(52億1000万ドル)
買い越した。