G7が戦略石油備蓄放出の用意表明、産油国に増産促す

日米欧7カ国(G7)の財務相は28日、産油国に生産拡大を
要請するとともに、世界経済の腰を折りかねない
原油高への対応として、戦略的石油備蓄を
放出する用意があると表明した。

G7は声明で「十分かつ時宜を得た市場への供給を確実にするため、
国際エネルギー機関(IEA)に適切な措置を講じるよう求める
用意がある」と指摘。

「現在の原油高は、地政学上の懸念や一部の供給寸断を
反映している。産油国に対し、需要を満たすよう
増産を促す」としている。

原油価格はハリケーンアイザック」がメキシコ湾岸に
接近していることを受けて上昇している。

ホワイトハウス報道官は28日、戦略石油備蓄の
放出は依然選択肢との認識を示した。

メキシコ湾岸の石油生産は28日現在、
ほぼ全面的に停止されている。

G7は「われわれは世界経済のリスクを
引き続き警戒している。
こうした状況下で原油高による大きなリスクに配慮し、
原油市場の動向を監視していく」とも表明。

サウジアラビアが今年メキシコで開催された
20カ国・地域(G20)首脳会議で余剰生産能力を
活用して適切な原油供給を実現することを
確約したとも指摘した。