欧州首脳はECBと協調を、伊改革は利回り低下に寄与=独首相

メルケル独首相は29日、モンティ伊首相が進める改革は、
イタリア国債の利回り低下に寄与するとして評価した。

また欧州首脳は向こう数カ月間、欧州中央銀行(ECB)
との協調を強化しいく必要があるとの認識を示した。

メルケル首相はベルリンでモンティ首相と会談。

その後の共同会見で「イタリア政府が推進する
広範な財政再編と改革は高く評価できる内容だ。
引き続き段階的に実施される必要がある」と発言。

「改革への取り組みは実を結び、欧州全体の
競争力向上にもつながると信じている」と語った。

同首相はまた、欧州首脳は向こう数カ月間、
ECBとの協調を強化しなければならないとの認識を示した。

「われわれは正しい道を選択したと確信している。
同時に向こう数カ月間、ユーロ圏内で協調していく
能力を強化する必要があることも認識している」と言明。

ファンロンパイ欧州連合EU)大統領、バローゾ欧州委員長、
ドラギECB総裁、ユンケル・ユーログループ議長の取り組みを
支援していくと述べた。

メルケル首相は「今後数週間は野心的な案件をめぐる協議を
控えているが、ユーロ圏の強化と安定に向けた必要な手段を
有していると信じている」と話した。

ドイツでは9月12日に、欧州安定メカニズム(ESM)の
合憲性をめぐる憲法裁判所の判断が示される。

メルケル首相は「ESMは、欧州金融安定ファシリティー
(EFSF)を補完する手段として最も重要だ」と指摘した。

モンティ首相は、イタリア政府の改革を市場は
評価し始めているとの認識を示し、
政府として現在の改革路線を
堅持する方針を確認した。

同首相は「金融市場は(改革の)進展を
実感し始めている」と述べた。

イタリアが29日実施した6カ月物短期国債入札は、
利回りが3月以来の低水準となった。