スペインは支援要請急がず、銀行の不良資産処理に600億ユーロ=経済相

スペインのデギンドス経済相は22日、同国は
債務返済のため支援要請を急ぐことはしない、
との考えを示した。

一方、スペインの銀行は不動産関連の不良資産を
処理するため600億ユーロ必要だと明らかにした。

デギンドス経済相は、スペイン政府にとって
依然として赤字削減策が優先課題だとして、
来週には2013年予算案、新たな構造改革プラン、
銀行セクターのストレステスト(健全性審査)
結果を提示する考えを示した。

スペインは欧州中央銀行(ECB)が今月初めに
国債買い入れ方針を表明して以来、ECBや
ユーロ圏救済基金への支援要請について
協議してきたが、今のところ支援要請に
ためらいを見せており、投資家の懸念を招いている。

デギンドス経済相は、今後数日中に支援要請する
可能性に関する質問に「スペインはやらなければ
ならないことをするが、急ぎはしない」と答えた。

同経済相によると、スペイン経済は第3・四半期の
成長率がマイナス0.4%程度になると見込まれており、
多額の債務返済が迫るなか、いずれ支援要請に
追い込まれるとみられている。

一部の関係筋は、スペイン政府がムーディーズから
信用格付けをジャンク等級に引き下げられるのを
避けるため、予算案提出と同時に支援要請に踏み切ると
予想しているが、欧州連合EU)当局者は、
ラホイ首相の出身地であるガリシア州の地方選挙が
行われる10月21日に以前に支援要請することは
ないとみている。