米インフレ期待は安定しているが、英では上向き=SF地区連銀

米サンフランシスコ地区連銀は24日発表したリポートの中で、
5年前の金融危機以降、米国の長期的なインフレ期待は
かなり安定しているが、英国のインフレ期待は明確に
上向いている、との認識を示した。

リポートは、英イングランド銀行中央銀行)が
2%のインフレ目標を明確に定めているのに対し、
米連邦準備理事会(FRB)が1月にインフレ目標
採用したばかりであるにもかかわらず
こうした結果が出たと指摘。

金融危機のようなショックが起きても、
米国の家計セクターによる長期的なインフレ期待は
大きく変化しなかった」とした上で、「正式な
インフレ目標が米国のインフレ期待に
どんな影響を及ぼすか、興味深い」と述べた。

リポートは、サンフランシスコ地区連銀の
リサーチアドバイザーである
バラト・トレハン氏らが執筆した。

英国のインフレ期待に関しては、「家計調査に
よく見られるように、長期的なインフレ期待が
現在のインフレデータに追随しているだけであれば
特に懸念する必要はない」としながらも、
中央銀行に対する信頼感の面で、物価安定に対する
家計の不透明感が高まっているようなら問題になると指摘。

英国では家計部門の間で5年後のインフレ率について
不透明感が広がっている模様だとした上で、
「それは懸念すべき問題だ」との認識を示した。