スイス中銀、ユーロ中核国国債の大量購入を否定

スイス国立銀行(中銀)は25日、ユーロ圏中核国の
国債利回りが大きく低下したのはスイス中銀による
国債の大量購入が一因とした格付け会社S&Pの
指摘について、事実無根として否定した。

これに先立ち、S&Pは報告書で、スイス中銀が
2012年1〜7月に、ドイツ、フランス、オランダ、
フィンランドオーストリア国債を総額およそ
800億ユーロ(1037億ドル)買い入れたと指摘していた。

スイスフランの上限維持に向けて行った
ユーロ買い介入の結果としている。

S&Pは「スイスフラン高抑制の決定が、スイス中銀を
通じたユーロ圏周辺国から中核国への事実上の資金の
再循環につながった」とし、ユーロ中核国の国債利回り
歴史的な水準に低下する一方で、周辺国の国債利回り
高止まりしていると分析した。

これに対し、スイス中銀は声明で、S&Pの報告書は
「他の中銀や国際機関への預金が大幅に増加している点を
無視している」として反論。

800億ユーロの中核国国債を買い入れた
との指摘は事実に反するとした。