ギリシャ、財政目標延長で150億ユーロの資金不足も=財務相

ギリシャのストゥルナラス財務相は25日、
支援条件となっている財政緊縮目標の達成期限が
2年延長された場合、追加的に130億〜150億ユーロの
資金不足が発生するとの試算を示した。

目標達成期限の延長に伴い必要となる金額を
ギリシャ政府が示すのはこれが初めて。

ギリシャは緊縮目標達成のため、欧州中央銀行
(ECB)にギリシャ国債ロールオーバー
(借り換え)を求める可能性もある。

ストゥルナラス財務相はロイターに対し
「達成期限が2年延長された場合、
130億〜150億ユーロの資金不足が
発生すると試算している」と述べた。

ただ、この不足金を埋めるためにギリシャ
欧州諸国の支援は必要としないとの見方を示した。

ギリシャ当局者はこれまでに、資金不足が発生した場合、
短期債の発行または借り入れ金利の引き下げを通じて
不足分を埋め、ユーロ圏諸国による追加融資を
回避することができるとの見方を示してきた。

また、スタイクラス財務次官は19日付の文書の中で、
見込まれる資金調達不足を補うため、ギリシャ
今後数年以内にECBが保有するギリシャ債の
ロールオーバーを求める可能性があると明らかにした。

欧州連合EU)当局者は25日、ギリシャ
目標達成に向けた軌道から外れているとの認識を
示した上で、不足資金の規模はなお不明と指摘。

「140億(ユーロ)との見方もあれば、200億と
見る向きもある。300億という意見もある」とし、
「実際のところ、トロイカEU・ECB・国際通貨基金)の
報告書がまとまるまで正確な額は分からない。
それまでは憶測にすぎない」と語った。

ストゥルナラス財務相は、ギリシャ財政赤字
拡大したとの報道は否定し、2013年と2014年の
目標をベースにした不足額は135億ユーロで
変わっていないと強調した。

これはギリシャ政府がトロイカと協議を続けてきた
歳出削減と税見直し措置の規模に相当する。

財務相はまた「2014年末に財政赤字を再評価するが、
現在想定している額から変更はないと予想している」と述べた。