欧州債務危機、依然不透明だが状況は改善=米財務長官

ガイトナー米財務長官は25日、欧州債務危機に関して、
依然として不透明で世界経済の最も大きな足かせとしたが、
以前より状況は改善しているとの認識を示した。

クリントン・グローバル・イニシアティブ会議で述べた。

欧州中央銀行(ECB)は今月、ユーロ圏参加国が
支援を要請し、国内政治に関する厳格な条件を
満たす場合、無制限で国債を買い入れる方針を打ち出した。

長官は「まず第一に、彼らは妥当で
強力な金融ツールを用意した」と評価。

その上で、今後数年にわたり「毎月、毎週」
試されることになり、長く困難な道のりが
待ち受けているとの認識を示した。

米国については、いわゆる「財政の崖」への対応には
バランスのとれた複数の改革が必要と指摘。

財政の崖は不安の目でみられているが、税や
社会保障給付についての改革に取り組む良い機会であり、
2008〜2009年の金融危機の方がより難しい問題
だったと述べた。

一方、政治的行き詰まりは依然経済の障害に
なっていることを認め、「政治的には機能していない
状況が存在する。われわれの政治システムが統治能力を
取り戻すのか、経済にとって好ましく、さらなる成長を
促す統治ができるのか不透明感が強い」と指摘した。