スペイン国債利回りが長期間高止まりなら支援要請の用意=首相

スペインのラホイ首相は26日、同国の国債利回り
長期間にわたって高過ぎる水準にとどまった場合に限って、
新たな支援を求める用意があると表明した。

また、今週発表予定の新たな構造改革の一環として、
スペインの財政赤字・債務削減への取り組みを
監視する独立機関を設立する方針も明らかにした。

首相は、米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙に対し
「確実に支援を要請するだろう」と語った。

ただ、スペインが欧州中央銀行(ECB)と
ユーロ圏救済基金による債券買い入れプログラムを
必要とするかどうかを判断するのは時期尚早とも述べ、
プログラムに付随する条件が「妥当」かどうか
見極める必要があると指摘した。

スペインは景気が後退するなか、今後2年間に
600億ユーロ(780億ドル)の財政赤字削減という
厳しい課題に直面している。

同国政府は6月にユーロ圏諸国に
1000億ユーロの銀行向け支援を要請。
現在、国内銀行の資本再編を急いでいる。

今週は、スペインの銀行のストレステスト
(健全性審査)結果が公表されるほか、
来年の予算と新たな構造改革案も発表される。

ラホイ首相は、新たな改革案に独立した
財政機関の設立が盛り込まれるとしている。

財政機関の設立は欧州委員会の提案の1つで、
欧州委はこのほか、持続可能な年金制度についても
提案している。

ラホイ首相は、早期退職を制限する新たな措置を
提示する方針を示すとともに、物価上昇に応じて
年金支払いを増額するかどうかは決定していないと述べた。