英FSAがLIBOR改革案を提示、廃止まで踏み込まず

英金融サービス機構(FSA)は、ロンドン銀行間取引金利
LIBOR)改革に向けた10項目の案を提示したが、
廃止までは踏み込まなかった。
FSAのウィートリー代表が講演原稿で明らかにした。

同代表は、LIBORには問題があるとしたが、
金融システムに深く組み込まれており、
新指標に切り替えるのは容易ではないと指摘。

現在のところより良い代替はなく、
新指標に移行するのも難しいと述べた。

その上で、長期的には代替となる指標金利について
市場が検証することが妥当との見解を示した。

指標金利は実際の銀行間取引金利
基づくべきだとウィートリー代表は指摘。

改革案によると、取引金利は記録され、
提示銀行には定期的に外部監査が入る。

またLIBORを提示する銀行員はFSAの認可を必要とし、
代表によると、金利を操作しようとした場合には
刑事罰も視野に入れている。

あまり使われない豪ドルやカナダドルなどの金利
段階的に廃止し、また4、5、7、8、10、11カ月物も
取りやめる。
これにより毎日提示する金利は150から20に減る。
取引の少ない金利は比較的操作しやすいためだ。
金利を提示する銀行数も増やす。

また、英銀行協会(BBA)に代わり、
新たな機関が監督することになる。