2013年末スペイン債務の対GDP比率、90.5%に上昇へ=予算案

スペイン政府が29日に議会に提出した予算案によると、
来年の同国の債務水準は上昇する見込みで、財政難に陥った
地方自治体や銀行システムなどへの資金支援を行う同国当局に
救済要請を促す国際的な圧力を一段と強める結果となった。

予算案によると、スペインの債務は2013年末までに、
国内総生産GDP)比率が90.5%に達する見通し。

これは、2008年の不動産バブル
崩壊前の水準の約3倍に相当する。

同案では、公務員給与や教育費、医療・福祉サービス
関連コストの引き下げを通じ、来年1年間に
約130億ユーロ(167億ドル)の歳出削減を
行うことを目指している。

モントロ財務相は予算案提出後、記者団に対し
「これは緊縮予算だ。だが長期化する経済危機を克服し、
またスペインが欧州の信頼できるパートナーだと
再び示すことにつながる」と語った。

予算案ではまた、スペイン政府は来年、国際金融市場への
依存度を増す見通しであることも示された。

2013年には総額2072億ユーロの国債発行を計画しており、
2012年の発行予定額の1861億ユーロから増加する見込み。

このほか、モントロ財務相によると、スペインの
今年の財政赤字は、銀行救済コストを除いたベースでは
GDP比で6.3%と、欧州当局と合意した目標を
達成できる見通し。

ただし、銀行救済コストを含めた財政赤字
GDP比率は7.4%になる見込みだとしている。