11月のギリシャ問題決着に向け尽力=独仏財務相

ショイブレ独財務相とモスコビシ仏経済・財政相は30日、
ギリシャのユーロ圏残留に向け注力する姿勢を改めて
示すとともに、来月末までに持続可能な解決策を
見い出す方針を表明した。
会談後の共同記者会見で述べた。

モスコビシ経済相は「独仏は、ギリシャ
ユーロ圏にとどまり、ユーロの統合性を
確実にするため、必要な改革を行うべき
との決意を共有している」と述べた。

その上で「われわれは不透明性の払しょくに向け、
11月に完全な解決策で合意することを引き続き望んでおり、
共にできることはすべて行う所存だ」とした。

また、モスコビシ仏経済・財政相は、ユーロ圏における
短期債務の相互化に向けた第一歩を踏み出すよう促した。
ショイブレ独財務相との会談後の記者会見で述べた。

「『ユーロ圏共同債』についてはもう述べていない」
とも発言し、共同債構想に反対するドイツに配慮した。

その上で「債務問題に共に取り組む必要がある」として、
債務相互化に向けた第一歩として、短期債務を共有化する
必要性を訴えた。

またモスコビシ経済相とショイブレ財務相はともに、
ユーロ圏共通予算構想に支持を表明。

モスコビシ経済相は「ユーロの成功を左右する
問題に関して、自動安定化装置のような役目」
を果たすとし、既存の欧州連合EU)予算と
「重複することはない」とした。

ショイブレ財務相は、通貨担当の欧州委員の権限を
強化する自身の提案について、アルムニア欧州委員
(競争政策担当)が競争阻害の観点から合併案件を
拒否できるように、レーン欧州委員(経済・通貨問題担当)に
各国予算への拒否権を付与すれば「欧州法の施行を
めぐる信頼感を高める」と述べた。

また両首脳は欧州議会に対し、通貨同盟に影響を
及ぼす問題については個別に対応できるよう要請した。

ショイブレ財務相は、こうすることで重要決定について
各国議会すべての了承を得なければならず、意思決定を
遅らせるという問題を回避できるとしている。