11月の英中銀金融政策委、1人が資産買い入れ枠拡大を主張=議事録

イングランド銀行(英中央銀行BOE)が21日発表した
11月7〜8日に行われた金融政策委員会の議事録で、
金利据え置きは全会一致の決定だったものの、
資産買い入れ枠の据え置きについては1人が
反対したことが明らかになった。

反対したのはマイルズ委員で、資産買い入れ枠を
250億ポンド拡大すべきと主張した。

BOEは11月の金融政策委員会で、政策金利
過去最低の0.5%に据え置くとともに、
資産買い入れプログラムの規模も
3750億ポンドに据え置いた。

議事録ではまた、資産買い入れプログラムの影響や
さらなる金融緩和の妥当性をめぐり、メンバーの間で
見解が対立したことが明らかにされた。

BOEが買い入れた英国債にはこれまで約350億ポンドの
金利が支払われており、それを財務省に戻すことで
合意しているが、それが政策論議に影響を与える可能性がある。

議事録は「資産買い入れプログラムがもたらす正確な影響について、
見解の相違が見られた。それは金融環境を一段と緩和させる可能性が
ある」として、「それぞれのメンバーがこの問題について異なる
ウエートを置いている」と述べた。

キング総裁は、BOEが買い入れた国債金利
財務省に戻す合意について発表した際、金融政策を
緩やかに緩和することに等しいとの考えを示した。

BOEはまた、将来受け取る金利も債務返済に
充てるため財務省に戻すことで合意した。

議事録は「新たな資金管理に関する合意は、
必要となる資産買い入れ規模はそうでない場合に
比べ少なく済むことを示している」と指摘した。

キング総裁は先週、インフレ報告発表に当たって
記者会見した際、英国は長年にわたる低成長に
直面していると述べ、さらなる資産買い入れに
オープンな考えを示しながらも、金融政策は
金融危機以降の債務削減及び低成長に見合うよう
経済を調整させる手助けできるだけだ、と述べていた。

しかも、BOEが発表した最新のインフレ見通しは、
インフレ率が今後18カ月にわたり、8月時点の
見通しよりも大幅に高くなる可能性を示しており、
さらなる金融緩和策を講じる上でハードルになるとみられる。