中国、WTOで為替不均衡に対処するブラジル提案を拒否

中国は、26日開催された世界貿易機関WTO)の会合で、
WTOの枠組みの中で為替不均衡問題を解決する体制を
整えるべきとするブラジルの提案を拒否した。

中国当局者が提供した会合の
議事録で明らかになった。

ブラジルは今月5日、WTO規則には為替相場に起因する
通商問題の対処に関する文言が含まれているものの、
直接的に行動するための十分な制度が整っていないとして、
「加盟国は為替相場に関連した貿易不均衡対策の必要性を検討し、
その点に関する分析に着手する必要がある」との提案を配布。

この日の会合は、ブラジルの提案を
協議するために開催された。

これに対し中国は、主要中銀による量的緩和
「とりわけ途上国や新興国に持続的なマイナスの
影響を与えている」と批判したものの、
ブラジルの提案については拒否。

「為替は金融政策の問題」とし、「国際準備通貨の
発行国の責任を強化するとともに、連携を深化させることが
正しい解決の道」と主張した。

ブラジルの提案に量的緩和への直接的言及はないものの、
2011年のレアル相場は、推定40%近く過大評価された
水準にあったとしたグラフが添付されていた。