ECB、ギリシャ国債を再び適格担保に

欧州中央銀行(ECB)は19日、ギリシャ国債
流動性供給オペの適格担保として再び認めると発表した。
12月21日から適用する。

ECBは声明で、ギリシャの改革、財政緊縮、及び
民営化プロセスに進展が見られたため、同国の国債
再び適格担保として認めることを決定したとした。

ECBは7月にギリシャ国債を適格担保から除外していた。

発表を受けて欧州債券市場ではギリシャ国債利回り
大幅に低下し、10年物利回りは11.42%と、
1.5%ポイント近く低下した。

ギリシャをめぐっては、ユーロ圏が前週、
500億ユーロ近くの融資実行で合意。

同国のデフォルト(債務不履行)が当面回避されるとともに、
ユーロ加盟存続をめぐる不透明感も解消された。

また、格付け会社S&Pは18日、ギリシャの格付けを
「選択的デフォルト」から「Bマイナス」に引き上げた。

今回のECBの決定を受け、ギリシャ国債の多くを保有する
同国の銀行は低コストでの資金調達が可能になり、
国内企業への融資拡大につながる可能性がある。

ECBの発表後、ギリシャ銀の株価は
上げ幅を拡大し、一部の銘柄は10%超上昇した。

ギリシャ国債がECBの適格担保から除外されて以来、
ギリシャ銀は同国中央銀行による緊急流動性支援
(ELA)を通じた資金調達に依存していた。