ファニーメイとフレディマック、金利不正操作で30億ドル損失も

米連邦当局は、ロンドン銀行間取引金利LIBOR)の
不正操作により、連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と
連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が合わせて
30億ドルを超す損害を被った可能性があると認識している。

ロイターが入手した、監察当局がファニーメイ
フレディマックの規制当局である連邦住宅金融局
(FHFA)に提出した内部メモで明らかになった。

監察当局はFHFAに対し、LIBORの不正操作に関与した
金融機関に損害賠償を求める訴訟を起こすことができるか
どうか検討するよう求めている。

監察当局のスポークスマンは「われわれはLIBOR
不正操作問題に伴ってファニーメイフレディマック
被った可能性のある損失について暫定的な分析を行い、
FHFAに対してこの問題を全面的に検証するよう
提案している。FHFAはこの問題をさらに
検証することに合意した」とコメントした。

FHFAのスポークスマンは「ファニーメイ
フレディマックLIBORの不正操作で被った
具体的な損失は立証できておらず、法的措置に
関する決定は何も下していない」とした上で、
「他の連邦当局もLIBOR問題に関わっていることを
認識しながら、引き続きこの問題を検証し、
動向を見守っていく」と述べた。

ファニーメイフレディマックモーゲージ債や
スワップに投資する際にLIBORを用いており、
両社がポートフォリオに組み入れているモーゲージ債や
資産に適用されたLIBORが意図的に操作されていた場合、
損失を被った可能性がある。

メモによると、損失の推定額は、ファニーメイ
フレディマックの財務諸表やヒストリカル
金利データに基づいて算出された。