日銀が基金10兆円増額の追加緩和決定、「物価安定の目途」見直しも

日銀は19、20日に開いた金融政策決定会合で、
今年2月に導入した物価上昇率1%を目指す
「中長期的な物価安定の目途」について、
次回会合で点検を行うことを決めた。

白川方明総裁は必要な論点を整理し、
次回会合で報告するよう執行部に指示した。

また資産買い入れ基金を10兆円増額する
追加緩和策を全員一致で決定した。

基金の規模は2013年末に101兆円となる見通しで、
100兆円の大台を突破する。

政策金利である無担保コール翌日物金利
誘導目標は0〜0.1%程度に据え置く。

基金では長期国債の買い取り枠を5兆円増額、
国庫短期証券買い入れ枠を5兆円増額する。
国債の買い増しは来年1〜6月に実施する。

石田浩二審議委員が、日銀当座預金に付与される
付利金利を撤廃する議案を提出したが、
反対多数で否決された。

10月末の決定会合で打ち出した新貸出制度については、
2014年3月末までの15カ月間実施するなどの詳細を公表した。

来年6月以降、四半期1度のペースで5回貸し付けを行う。

同制度により、15兆円を上回る貸し出しを想定しており、
資産買い入れ基金との合計で、日銀は今後1年で50兆円超の
資金供給を行う、としている。