辞任の伊首相、「改革支持勢力の要請あれば検討」と続投に含み
辞任したイタリアのモンティ首相は23日、
自身の緊縮・改革路線に賛同し支援を約束する
政治勢力からの要請があれば、首相として
続投することも検討すると述べた。
ただ選挙に自ら出馬することには
否定的な考えを示した。
モンティ首相が21日に辞表を提出したことを受け、
同国では2月24〜25日に総選挙が行われるが、
新政権が発足するまでは同氏が選挙管理内閣を率いる。
同首相は終身上院議員であるため、あえて選挙に出る
必要はないものの、総選挙出馬を促す声が上がっていた。
増税や歳出削減などの緊縮策を推し進めてきたモンティ氏は
「信頼できる政治勢力から首相候補になって欲しいと
頼まれれば、検討するつもりだ」と語った。
同氏はこれまで選挙に出馬して続投を目指すかどうか
意向を明言しておらず、ここ数日間は政治の第一線からは
身を引くのではないかとの観測も強まっていた。
経済学者で、国内経済界やメルケル独首相など
欧州連合(EU)首脳からの支持が厚いモンティ首相だが、
国内の支持率は必ずしも高くない。
先週発表された世論調査によると、有権者の
61%が同氏の出馬を支持しないと回答した。
さらに、ベルルスコーニ元首相率いる中道右派の
自由国民党(PDL)と、世論調査で支持率が
最も高かった中道左派の民主党(PD)も、
モンティ首相に出馬しないよう求めている。