ECB銀行監督一元化制度、中銀の信用損なう恐れ=コンスタンシオ副総裁

欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は29日、
ユーロ圏銀行同盟構想の柱であるECBの銀行監督一元化
制度について、中銀としてのECBの信用が脅かされる
恐れがあるとの認識を示した。
銀行関連の会議での講演で述べた。

コンスタンシオ副総裁は「中銀に物価安定と銀行監督という
2つの責務が与えられると、銀行監督面で何か問題が生じた場合、
金融当局としての信頼に傷が付く可能性がある」と指摘した。

その上で「すべてを監視するための資源に欠けるため、
監督が完全であることはあり得ず、常に予期せぬ事態が
発生し得る」とし、信頼を損なう「現実的なリスク」が
あると述べた。

コンスタンシオ副総裁はECBで金融安定を担当しており、
メルシュ専務理事とともに、銀行同盟構想の実現に向けた
取り組みを主導することになっている。

副総裁はまた、銀行同盟の次のステップとして、
経営破綻した銀行を清算する単一の制度の創設が
非常に重要だと強調した。