モンテ・パスキの監督は適切だった=イタリア中銀総裁

イタリア銀行(中央銀行)のビスコ総裁は9日、
デリバティブ取引に絡む大規模な損失が発覚した
大手行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(MPS)の
監督問題について発言し、中銀の監督官は適切に
行動したとの見解を改めて表明した。

ただ例外的なケースでの行動余地を広げるため、
銀行監督官には一段の権限が必要との考えも示した。

ビスコ総裁はベルガモで開かれた外為関係の会議で演説し、
「確かな証拠に基づき、(銀行)幹部の任命に反対する、
もしくは解任する必要があると考えたとき、監督官は
介入する権限を持つべきだ」と語った。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁も7日、
イタリア中銀は警察権を持たないため、
不正行為に対処する能力に限りがあるとし、
一段の監督権が与えられていれば、
中銀にとり利益になったとの認識を示した。

一段の監督権の例としては、銀行幹部に対する
拒否権や幹部が適任でないと判断された場合に
解任する権限などを挙げ、こうした権限は
ECBがユーロ圏の銀行監督の役割を
担い始める際、重要になってくると述べた。

イタリア中銀のビスコ総裁もECB理事会のメンバー。