米格付けの変更、債務の軌道見通しが左右=ムーディーズ

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは14日、
米格付けの変更の可能性について、予想される債務の軌道に
左右されるとの見解を示した。

高い成長が得られなければ、米債務の対国内総生産
GDP)比率は上昇する可能性があるとし、
「債務の対GDP比率を確実に低下させるためには、
向こう数カ月間に一段の財政措置が必要」と指摘した。

その上で「財政政策及び成長見通しが影響する
債務の軌道見通しが、今後数カ月の格付けに
関する行為を決定する」とした。

ムーディーズは米国の格付けを「Aaa」、
見通しを「ネガティブ」としている。

ムーディーズは、3月初めの自動的な歳出削減措置発動や
5月19日まで先送りされた債務上限引き上げ問題など、
米国が今後対応を迫られる一連の主要な問題を指摘。

債務上限は米国の格付けを決定する「根本的な要因」
ではないものの、多少のイベントリスクになるとの認識を示した。

中期的な財政赤字及び債務の見通しが明確になる時期を
特定することは依然時期尚早とし、年内を通じて
格付けの見直しを行っていくとした。