英国の最上級格付け、フィッチが引き下げ方向で見直し

格付け会社フィッチ・レーティングスは22日、
現在「トリプルA」としている英国の外貨建て格付けを
「ウォッチ・ネガティブ」に指定し、数週間以内にも
引き下げる公算が大きいとの見解を示した。

英政府が示した予算案で、政府債務水準が想定を上回り、
成長見通しを引き下げたことを受けた措置とし、4月末まで
格付けに関する決定を行うとした。

2月下旬には、ムーディーズ・インベスターズ・サービス
英国債格付けを「Aaa」から「Aa1」に1段階引き下げたばかり。

フィッチの発表について英財務省報道官は「長年にわたり
積み上がった問題に対する簡単な答えはない」ことを
示していると指摘。

同時に「ゆっくりとしたペースではあっても着実に、
われわれは英経済の問題解決に取り組んでいる」と語った。

S&Pは昨年12月、英国の格付けを「AAA」に
据え置いたものの、格付け見通しを「安定的」から
「ネガティブ」に変更し、3分の1の確率で格付けを
引き下げる可能性があることを示唆した。