米FRBの積極的緩和策、他の国にも恩恵もたらす=バーナンキ議長

米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は25日、
FRBが実施している積極的な緩和策は、米景気回復支援を
目的としているものの、他の国にも恩恵を
もたらしているとの考えを示した。

同議長はロンドンで行った講演で、世界経済の統合的な
性質を踏まえると、米国の見通しが堅固であることは
全世界に恩恵をもたらすとの見解を表明。

「それぞれの国における一段と力強い経済成長は、
貿易相手国にもプラスの影響を及ぼすため、
こうした政策はいわゆる近隣窮乏化政策ではなく、
むしろ近隣富裕化政策となっている」と述べた。

また同議長は、ユーロ圏が直面している状況は、
複数の国で単一通貨を導入することの難しさを
物語っていると述べた。

同議長はロンドンで行った講演後の質疑応答で、
「単一の金融政策には、どの程度の規模が
ふさわしいのかという基本的な問題が存在する」と指摘。

「低インフレの実現に向けた中銀の信頼性など、
ユーロ圏の一部の様相は最適となっているものの、
競争力や景気サイクルの段階など、それぞれの国により
相違がある」とし、「状況は一様ではない」と述べた。