独連銀、イタリア当局の野村口座凍結要請を拒否=関係筋

伊モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(MPS)の
デリバティブ損失に関連した資産差し押さえをめぐる問題で、
独連銀はイタリア検察当局から受けていた国内の野村の
口座凍結の要請を拒否した。
関係筋が19日、明らかにした。

イタリア検察当局は、ユーロ圏中央銀行の決済システム
「TARGET(ターゲット)2」を通じて、野村がフランクフルトの
シティグループに開設した口座を凍結を検討。イタリア中央銀行
通して独連銀に協力を要請していた。

複数の関係筋によると、独連銀はこの要請を拒否。

「独連銀はイタリア当局が示したルートを通して
いかなる措置をとることもできないとの立場を
示している」と述べた。

ただ別の関係筋は、独連銀は要請を正式には拒否してはおらず、
ドイツ国内法の下でこうした資産凍結を行うには国内裁判所の
命令が必要と回答したとしている。

独連銀報道官は、強制措置は法的手続きの枠組みの中で
のみ実施することができると述べた。

野村は16日、自社資産の差し押さえは受けていないとし、
「本件に関するあらゆる不当な主張に対しては、われわれは
強く正当性を主張していく」との声明を出している。