日本、構造改革に一段と注力する必要=欧州委副委員長

欧州委員会のレーン副委員長(経済・通貨問題担当)は22日、
日本の大胆な金融緩和策は、景気支援とデフレ脱却に向けた
強力な手段であるかもしれないが、構造改革と長期的財政計画に
もっと注力する必要があるとの見解を示した。

国連での世界経済に関する会議に出席した同副委員長は、
ロイターとのインタビューで、日本の対策のうち、
構造改革と財政計画は金融政策ほど進んでいないと指摘。

日本には成長促進に向けた構造改革と信頼性の高い
長期財政計画が必要で、今後推進されるとの見方を示した。

レーン副委員長は「長期的な財政再建計画が必要だと強調したい。
日本が非常に重い債務負担を抱えていることを踏まえると、
中期的にというよりも長期的になるとみられるからだ」と述べた。

副委員長はこれに先立ち、会議で投資家に対し、欧州連合
EU)の経済は今年下半期にゆっくりとプラス成長に戻る
との見通しを示した。

EU諸国は2010〜2011年に市場の信頼を確実にするため
前倒しで財政緊縮を実施したことにより財政見通しが改善したとし、
加盟国は今後の見通しにゆとりが生じたとの認識を示した。