イタリア格付けを据え置き、見通しはネガティブ=ムーディーズ

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは26日、
イタリアのソブリン格付けを「Baa2」で据え置いたことを明らかにした。

現在の借り入れコストが妥当な低水準で推移していることに加え、
プライマリーバランス基礎的財政収支)が黒字であることを
据え置きの理由に挙げた。

ただ経済危機の長期化を受けて、
格付け見通しは引き続き「ネガティブ」とした。

フィッチが3月初めに政局混迷を理由にイタリアを
格下げしたことで、市場ではさらなる格下げに対する
懸念が高まっていた。

ムーディーズは「ネガティブ」見通し維持の
主な理由について「現在のリセッション(景気後退)が
2013年上期以降も続くリスクが高まっており、
中期的な成長見通しが引き続きぜい弱なため」
としている。

ムーディーズはイタリアの国内総生産GDP
伸び率見通しについて、今年を従来のマイナス1%から
マイナス1.8%に下方修正するとともに、2014年も
プラス0.2%の伸びにとどまるとしている。