ECB、OMT発動間近に法的報告書を公表=独紙

欧州中央銀行(ECB)は国債買い入れプログラム
(OMT)の法的報告書について、発動が間近になって
初めて公表するとの立場を示した。
独ハンデルスブラット紙が29日、報じた。

同紙は前週、独連銀がOMTの弊害を指摘する
報告書を独憲法裁判所に提出したと報道。
同報告書は12月21日付で、全29ページ。

OMTについて「中央銀行の独立性で譲歩」する事態に
なりかねず、止めることが難しい可能性があると説明。

ユーロ圏各国政府の改革機運を
削ぐ恐れがあると指摘している。

ハンデルスブラット紙はこの日、ECBが独憲法裁判所に
提出した1月16日付52ページの報告書を掲載。

そのなかでECBは、OMTはECBが担う責務に
沿っているとの見解を示し、報道関係者が公表を
要請しているOMTに関する法的文書について
「流通市場での買い入れ実施が間近になって初めて
OMTに関する正式な決定を公表する」とした。

その理由として、OMT実施の条件がまだ確定していないこと、
同プログラムの実施計画を公表したことですでに
一部ユーロ加盟国の国債利回り低下に効果があったを挙げた。

ドラギECB総裁は今月の理事会後の記者会見で
OMTに関する報告書について、現在作業が進められており、
公表する時期が来たら公表するとの立場を示している。