アイスランド議会選、中道右派の野党が勝利し政権交代へ

アイスランドで27日に行われた議会選挙では、
緊縮財政や債務拡大に対する国民の不満を背景に、
政権与党の社会民主同盟が敗北し、中道右派
野党が勝利した。

終結果によると、1980〜2009年の間政権を担ってきた
野党独立党の得票率は26.7%で、全63議席中19議席を確保した。

また、独立党とこれまで何度も連立を組んだ進歩党の
得票率は24.4%で19議席を獲得した。

これに対し、与党の社会民主同盟
得票率は12.9%にとどまった。

野党各党は28日、政権樹立に
向けた協議を始めた。

独立党のベネディクトソン党首は28日「2党での
連立政権が最良の結果だ。今後の難しい決定に
対応できる最も強力な政府になる」と述べた。

アイスランド大学の政治学教授Olafur Hardarson氏は
「独立党と進歩党が連立を組む可能性が一番高い。
他のシナリオもあり得るが、可能性は非常に低い」と述べた。

独立党と進歩党はこれまで長年にわたり政権を担い
経済の自由化を進めたが、2008年に金融危機が発生し、
不動産価格が大幅に下落、失業率が急上昇した。

2009年からは社会民主同盟などが連立を組んでいたが、
増税や家計債務負担増加に対する国民の不満が拡大していた。