バーゼル委が銀行レバレッジ比率算出法公表、デリバティブはグロスで
バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委員会)は26日、
レバレッジレシオの算出方法を公表した。
新たなルールでは、デリバティブ(金融派生商品)の
持ち高をネットではなくグロスベースで算出することを
国際的な基準として定めた。
デリバティブ商品を多く持つ金融機関が
主に影響を受けることになる見通しだ。
2010年に20カ国・地域(G20)の首脳は2018年から
3%のレバレッジレシオを求めることで合意。
だが比率の算出方法が統一されておらず、
銀行の比較が困難になっていた。
一部の政策当局者はレシオをさらに高い水準で
設定すること求めていたが、バーゼル委は応じなかった。
デリバティブの扱いは国によって違い、
これがバーゼル委にとって鍵となる課題だった。
米国のルールではネットでの算出が認められている一方、
欧州やその他で採用されている国際的な基準はグロスで
算出している。
バーゼル委がレバレッジレシオ算出の国際基準として
総額ベースの採用を決めたことで、デリバティブ保有の
大きい銀行が上限を超えてしまう可能性がある。
ドイツ銀行は、算出方法の違いで米国に対して
不利になることへの懸念を表明していた。
バーゼル委のステファン・イングべス議長は、
投資家などが銀行のレバレッジに関して
比較可能な基準を持つことができるようになると
コメントした。