S&Pがイタリア格付けを「BBB」に引き下げ、2013年成長率見通しも下方修正

S&Pは9日、イタリアのソブリン格付けを
「BBBプラス」から「BBB」に引き下げた。
見通しは「ネガティブ」。

S&Pは声明で「格下げは、イタリア経済の構造及び
耐久性、十分に機能していない金融伝達メカニズムに対し、
成長鈍化が及ぼす影響に対するわれわれの見方を
反映したもの」とした。

イタリア経済見通しが悪化するなか、S&Pは同国の
2013年成長率見通しをマイナス1.9%とし、3月に
示したマイナス1.4%から下方修正した。

他の格付け機関によるイタリアの格付けは、
フィッチ・レーティングスが「BBBプラス」、
ムーディーズ・インベスターズ・サービスが「Baa2」。
両社とも見通しは「ネガティブ」としている。

S&Pによる格下げを受け、イタリア財務省関係者は
ロイターに対し匿名で、「S&Pは成長と競争力の
低迷に注目しているが、これまでに政府が実施した
措置は勘案していない」とし、格下げは
「正当化できない」と述べた。