量的・質的緩和は着実に効果、各国の理解深まる=黒田日銀総裁

日銀の黒田東彦総裁は20日、20カ国・地域(G20財務相
中央銀行総裁会議終了後の記者会見で、日銀の量的・質的
金融緩和について着実に効果を発揮しており、各国の理解が
さらに深まっている、との見方を示した。

その上で、緩和策の出口を議論するのは時期尚早と語った。

黒田総裁は、4月4日に導入を決めた量的・質的金融緩和策の
効果について、その後の金融市場の動きや実体経済の動向など
「政策決定会合で経済動向を議論をしたところに概ね沿って
動いている。着実に効果を発した」と振り返った。

ただ、「あくまでも物価安定の目標2%を達成するのは
もっと時間がかかると思う」とし、出口論に関しては「(量的・
質的緩和は)2年程度の期間を念頭において導入された。出口の
議論を具体的にするのは時期尚早だと思う」と指摘した。

米連邦準備理事会(FRB)の緩和縮小に関しては「米国からは
非常に詳しく出口戦略の話があったが、基本的にバーナンキ議長が
繰り返し述べていることと同じ」と説明した。

「日本は信頼できる財政戦略で政策補完を」、独財務相が指摘
ドイツのショイブレ財務相20日、20カ国・地域(G20
財務相中央銀行総裁会議の終了後、日本は信頼できる
財政戦略で政策を補完すべきとの見解を示した。

発表されたG20声明では、
日本についての具体的な言及はない。

財務相は会見で、G20は依然、中期の債務水準削減について
具体的かつ各国ごとの目標で合意することを目指していると述べた。