香港金融管理局、融資の急拡大に警戒

香港金融管理局(HKMA)の報道官は、香港での
融資の伸び率が6月に年率にして約40%に
加速したことを明らかにした。
5月は20%だった。

これを受けてHKMAは警戒感を強め、
銀行に対して聞き取り調査を行った。

HKMAのウェブサイトに公表されたデータでは、
全ての通貨を基にした預金に対する融資の比率は
5月に約70%と、2006年初めの統計開始以来の
最高水準となっている。

特に、ドル建て融資の対預金比率は
5%ポイント上昇し、85%となった。

報道官は、「われわれは複数の銀行と面会し、
融資の伸びの理由や、銀行が今の勢いが続くと
想定しているのか、どのように関連する信用・
流動性リスクを管理しているのかについて
把握しようとしている」と述べた。

6月に米連邦準備理事会(FRB)が年内の
金融緩和策の縮小見通しを示して以来、
世界の債券市場を含む金融市場に動揺が
走ったことが融資の増加につながった可能性がある。

トムロン・ロイター・データによると、6月に
日本を除くアジアで発行された債券は約14億ドルと、
今年の5月までの月間平均である180億ドルを
大幅に下回った。