米FRB、出口戦略めぐり効果的な意思伝達必要=IMF

国際通貨基金IMF)は26日、米連邦準備理事会(FRB)は
金利の過度な変動を回避するため、金融緩和の出口戦略をめぐり
効果的な意志伝達を行っていく必要があるとの見解を示した。

IMFは米国経済に関する年次審査報告書の中で、FRB
金融政策の正常化に向けた多くの手段を有しているものの、
刺激策の解除はリスクや課題をはらんでいると指摘。

「出口戦略に関する効果的なコミュニケーションや、
出口の時期をめぐる慎重な見極めがリスク低減に
不可欠だ」とした。

米国担当ミッションチーフのジアン・マリア・
レシフェレッティ氏は「過去数週間における
一連の変動を見ても分かるように、たとえ明確な
戦略があっても変動は起こり得るものであり、
金融機関や規制当局はそのことを踏まえた備えを
しなければならない」と述べた。

また記者会見では「資産買い入れ縮小ペースについて
経済動向を条件とするFRBの戦略は賢明で、景気回復に
必要な勢いを保つ上で大事なことだ」と語った。

IMFは米経済成長見通しについて、2013年が
1.7%、2014年が2.7%としている。

2013年予想がFRB見通しよりも低いことについては、
「急激過ぎる」政府の財政緊縮が成長の足かせと
なるためとし、こうしたことを踏まえ、FRB
緩和縮小を開始するのは早くて来年初頭以降に
なる可能性があるとした。