ハンガリー、外貨建て住宅融資の元本返済一部免除も=中銀当局者

ハンガリー中銀当局者は26日、外貨建て住宅融資利用者の
返済負担をさらに軽減する策として、元本返済を
一部免除することが適切との考えを示した。

住宅ローンなどの外貨建て融資は主にスイスフラン建てが
中心で、一時期人気を集めたが、近年ハンガリー
通貨フォリントが下落しスイスフラン高が進むなか
家計を圧迫、個人消費が落ち込む要因となっていた。

オルバン政権は2011年に、外貨建て住宅ローンの
借り手に対して実勢より有利なレートでの返済を
認める救済措置を実施。

現行措置では、一定条件を満たす借り手に対して
実勢レートを上回る1スイスフラン=180フォリントでの
返済を認め、実勢レートとの差額をフォリント建て口座に
積み立てて管理し、5年間の猶予期間の後、
支払う仕組みになっている。

利払いコストに関しては、
政府と銀行が共同で負担している。

現行措置に対しては、多くの融資利用者から
一段と寛大な措置を求める声が高まっていた。

中銀当局者は26日、救済スキームについて、元本返済の
一部が免除され返済猶予期間が延長されれば効果が高まる
可能性があるとの見解を示した。

中銀のバログ副総裁らは、「外貨建て融資を一回で直ちに
フォリント建てに変換するものではないが、段階的な
変換を経て完全にフォリント建てになり、最終的に
為替リスクを排除することができる」と説明した。

中銀の調査では、元本免除によって生じた損失を政府と
銀行がどのように負担するかは明確になっていない。
経済省は救済措置についてコメントを控えている。
銀行関係者のコメントは現段階で得られていない。

27日には政府と民間銀行による救済措置の強化に関する
協議が予定されているが、中銀当局者の見解が中銀の
公式の提案であるかも明確になっていない。